
江戸時代の俳人「向井去来」の隠棲地で、詫びた風情の小庵として人気がある。
「柿ぬしや梢は近き嵐山」の句は有名。
現在は、茅葺きの庵を背景に柿が実を成らせて、紅葉が色を添えている。
<落柿舎の名前の由来>
向井去来の「落柿舎記(らくししゃのき)」には、庭に柿の木四十本あり、その柿の実が一夜のうちに殆ほとんどおちつくした。それが落柿舎の名の由来ゆらいとかかれている。
都からきた商人が、一貫文を出して、柿の実を買う約束をして帰る。その夜、向井去来が寝ていると「ころころと屋根はしる音、ひしひしと庭につぶるる声、よすがら落ちもやまず」翌朝さきの商人きて「梢つくづくと打眺め、我むかふ髪の頃より白髪生るまで、 この事を業とし侍(はべ)れど、かくばかり落ぬる柿を見ず、きのふの値かへしてくれたびてんやとわぶ、いと便なければ、ゆるしやりぬ、この者のかへりに、友どちの許もとへ消息送るとて、みづから落柿舎の去来と書きはじめけり」
落柿舎
京都府京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町20
TEL:075-881-1953
落柿舎公式HP
料金:250円
時間:9時〜17時(1月、2月は10時〜16時)
休日:12/31、1/1